掌蹠膿庖症(性骨関節炎) と ビオチン

 ■ 1 ■ 女優、奈美悦子さんの難病  「掌蹠膿疱症性骨関節炎」 完治への 闘い…!

● 奈美さんが 発病したのは、2004年1月頃でした。 始めは、手のひらなどに 発疹(ほっしん)が 現れ、
  かゆみが生じ、 その内 鎖骨や骨盤などに 激痛が走る 症状が 出だしたのです。 暫くは、痛みに 堪えて、
  仕事を続けたのですが、 遂に、激痛の発作で スタジオで、倒れこんで しまったそうです。

● 数知れずの 多くの病院に 通ったのですが、病名も 治療法 分からず、どんどん 症状が 悪化する
  一方でした。 その折、絶望との 闘いの中で、1人の医師と 出逢ったのです。 免疫内科の先生でした。
  秋田県 由利本荘市 の 本荘第一病院の 前橋賢 医師を インターネットから 知り得たのでした。
   「 この病気 治りますよ ! 」 の一言に奈美さんは 感激と安堵で、泣き出してしまったほどでした。
  先生の御診立ては? 「 掌蹠(しょうせき) 膿疱症(のうほうしょう) 性 骨関節炎 」 でした。

● 9月から ビタミンBの 一種を 投与されるなどの 治療や生活習慣の 改善指導を 受け、
  飲み薬で 12月から 自宅療養で 今の元気な姿までに、 回復されたそうです。
  このビタミンこそ、ビタミンH (ビオチン)だったのです。

当店の「ビオチン」配合のお勧め商品→「BION3(バイオン3)」です。


 ■ 2 ■ 一般的な 病院 の 皮膚科 の 診立て?

● 一般的な 医師の診立てでは、 副腎皮質ホルモン(ステロイド)軟膏(なんこう)による治療がほとんどで、
  ビタミン投与は 医学的根拠に 基づいたものとは 言えないとして、治療が 難しい、解からない!
  無治療でも 自然に改善する 場合もあるなどと、話し、結果 治療の成果が 得られていません。

● 公的には、不治の病気 と弁じています。 後は、アトピーや 関節リウマチと 誤診される事が ほとんどです。
  普通の 過去の権威を尊ぶ 皮膚科の先生では、理解出来得ない 世界だったのでした。

● 治りにくい水虫だと勘違いされたり、胸や腰に激痛がはしりながら苦しい不安の闘病生活を続け、
  分からない難病として長年苦しんでおられる方の為に、次の掌蹠膿疱症の症状をご参考にして下さい。

● 手の平や足の裏に膿疱が出来、発疹、カサカサや赤みが加わる。合併症として、鎖骨の根元が腫れ、
  痛みを生じ(胸肋鎖関節炎)痛みで腕が組めなくなるそうです。  結局、ビタミンH(ビオチン)の不足が
  主因だそうです。健康であれば、腸内細菌で合成し、吸収するビタミンだそうです。
  尚、詳しくは、下記 を ご覧下さい。

 ■ 3 ■ 掌蹠膿疱症 とは ?

● 掌せき膿庖症は、A型抗体が手や足に沈着して起 きる病気です。
  そして、それが骨膜にも沈着する と掌せき膿庖症骨関節炎になります。

● 掌蹠膿疱症とは、手のひら、足の裏に 多数の 膿疱ができる 難治性の 慢性炎症性疾患です。
  かゆみ、痛みを伴い、 特に、元々炎症体質の方は乾燥肌 かゆみ 炎症 手足の水泡 痛みの症状が
  極端に現れます。 膿疱は 数日で乾燥し、黄褐色となり ぽろぽろと 皮が めくれてきます。

● 爪にも 膿疱が 出来ることもあり、  爪が 分厚く 変形したり、褐色に 変色することも あります。
  このため 爪水虫と 間違われることが 多いようです。

● 膿疱は ウイルスや細菌によって 起こるものではなく 無菌性であるため、掌蹠膿疱症は 周りの人に うつる
  ことはありません。また、家族で体質が似て発症することはありますが、遺伝することはないといわれています。

● 掌蹠膿疱症の 患者の中には、掌蹠膿疱症性骨関節炎といって、鎖骨・肋骨などの 骨化を 合併して、
  胸・肩・首・腰等の痛みを 伴う方もいます。

 ■ 4 ■ 掌蹠膿疱症性 骨関節炎とは?

● 掌蹠膿疱症性 骨関節炎とは 掌蹠膿疱症とともに、骨の石灰化・ 関節の 癒着などをきたす病気です。
  掌蹠膿疱症の合併症のひとつですが、  発症経過は個人差があり、膿疱症と同時期に起こる場合や、
  膿疱症の後に関節炎が起きたり、  関節炎が主症状で膿疱がほとんど見られない場合もあります。

● 骨関節炎には 軽症から重症まで 色々ですが、  膿疱症のみの方に比べ 重症であることが多いです。
  ひどい場合には夜も寝れないほどの激痛に襲われることもあります。
  この症状が起こってから 病院を探す方が 多いようです。 尚 適正病院での対応を ご紹介します。

● 掌蹠膿疱症患者のうち、約4割に 関節炎がみられます。  骨関節炎の約8割は
  まず胸骨・鎖骨・肋骨に起こり、  骨盤・脊椎、まれに膝関節・大腿骨・下顎骨に起こります。

● 掌蹠膿疱症の方は それらの関節炎の 有無を調べる必要があります。 関節炎の程度はレントゲンと
  血液検査で、初期・中期・後期と3段階に、さらにそれを 3段階に分け、 合計9段階に分類します。
  初期の方なら一ヶ月で痛みが無くなりますが、罹患期間の長い中・後期の方は治療も長くなります。

● 関節炎の治療は、ビオチンを中心に、痛みの強い方には鎮痛剤を併用しながら治療します。
  あくまでも鎮痛剤は痛みを抑えるだけで、関節炎の進行を抑えるのはビオチン治療のみです。
  しっかり治療をしないと関節炎は悪化していきます。自然に関節炎が治ることは 決して ありません。

● また、代謝・免疫異常を 生じるため、本症の患者のなかには 糖尿病、高脂血症、クローン病、IgA腎症、
  甲状腺機能異常などを 合併する人もいます。このため掌蹠膿疱症にビオチン投与がおこなわれ、治療成果を
  あげています。また、まれにビオチン治療だけでは効果の少ない患者には、扁桃腺切除を勧めることもあります。

● 病因として、今まで扁桃腺や 歯科金属アレルギーが 考えられ、 扁桃摘出や 歯科治療をされてきました。
  しかし、扁桃腺肥大・炎症のある 一部の人には 効果があり、 掌蹠膿疱症の 患者全てにではありません。

 ■ 5 ■ ビオチン とは?・・・ = ビタミンH ビタミンB7 補酵素R ・・・働き

● ビオチン (biotin) とは、ビタミンB群に分類される水溶性ビタミンの一種で ビタミンB7とも呼ばれ、
  1935年、オランダのケーグル(F. Kogl)により卵黄中から発見されました。
  酵母の増殖に必要な因子ビオス (bios) の1成分として研究されたため、ビオチンの名がつきました。

● また、古くには、マウスを用いた動物実験で、生卵白の大量投与によって生じる皮膚炎症を 防止する因子
  として発見されたことから、ビタミンH( Hは皮膚を表すドイツ語Hautから ) と呼ばれ、皮膚病の治療に
  効果があると いわれてきました。 また、生体内において果たす役割から補酵素Rと呼ばれたりもします。

● ビオチンの化学構造は、du Vigneaudら(1942)によって決定され、天然に存在するビオチンはD型です。
  ビオチンは無色の針状結晶であり、 水に可溶で、熱水やアルカリ溶液には良く溶けます。
  エタノールにも溶けますが、アセトンなどの有機溶剤には不溶です。
  中性、酸性、アルカリ性、酸素、光には安定ですが、 熱には不安定です。

● ビオチンの化学合成は、Harrisら(1946)によって完成され、ピメリン酸やシステインを原料とした方法が
  知られています。 現在使用されている合成法としては、 D-グルコースからアジド糖を経て、立体特異的に
  D型を得る方法があります。 一方、ビオチンの生合成経路については、B. sphaericusや大腸菌で確立
  されています。 ピメリン酸からデチオビオチンまでは酵素レベルで解明されており、デチオビオチンから
  ビオチンの反応過程も解析されつつあります。

● ビオチンと 化学構造が 類似した化合物としては、  ビオシチン オキシビオチン ビオチンスルホキシド
  などが知られています。 ビオシチンは、ビオチンにリジンがアミド結合したものですが、卵白中のアビジン
  との結合性があります。 また、オキシビオシチンも、 D-ビオチンと比べ、50%の活性を持っています。



◆ ビオチンの働き 生理機能 ◆

● ビオチンは、パントテン酸と共に 酵素を作り、脂肪酸や コレステロールの 代謝をしながら エネルギーを
  作り出す 働きをしています。  ブドウ糖のリサイクル、脂肪酸の合成、アミノ酸の代謝に関わる
  酵素カルボキシラーゼ と呼ばれる 酵素の機能を補助する 補酵素構成成分として重要な働きをします。
  その中間成分の 代謝に、大きく 関与します。

● ビオチンは、生体において 4種類のカルボキシラーゼ の補酵素として、カルボキシル化反応の触媒作用
  をしています。 これらの酵素反応は糖新生、分岐鎖アミノ酸、脂肪酸合成、エネルギー代謝に関連しています。

      @ Pyruvate carboxylase:PC,           糖新生・エネルギー代謝
      A Acetyl-CoA carboxylase:ACC,        脂肪酸合成
      B Propionyl CoA-carboxylase:PCC,       分岐鎖アミノ酸・奇数鎖脂肪酸・エネルギー代謝
      C β-Methylcrotonyl CoA carboxylase:MCC  ロイシン分解

● またタンパク質およびRNA合成にも間接的に関与します。
  DNAの成分である 核酸の生成に関わる  酵素の 補酵素としても働き、核酸の合成を促し、
  性ホルモンの合成にも働き、 細胞の合成 成長を 促進させます。

● ブドウ糖の エネルギー生産の過程で 燃えカスとして 発生する乳酸は、肝臓に運ばれ、
  まず ピルビン酸 に変えられ、→さらにオキザロ酢酸 へと変化して、 →再びブドウ糖 へ
  と 再合成されます。  これが 糖新生( 糖のリサイクル )です。

● ビオチンはピルビン酸からオキザロ酢酸へと変換される際に働く酵素の補酵素としてその機能を補います。
  ビオチン不足は 乳酸からの糖新生がスムーズに進まなくなり、筋肉痛や疲労感といった症状がでてきます。

● ビオチンは 皮膚や 神経組織を 神経や 皮膚組織・生殖器官 を 維持し 健康に保ち、
  また甲状腺・生殖器官 を 正常に働かせるために 必要な ビタミンです。

● ビオチンは 皮膚炎予防因子として発見されたのがその始まりで、古くから皮膚病の治療に効果がある
  といわれてきました。現在では アトピー性皮膚炎の治療などにビオチンが用いられています。
  別名 皮膚のビタミン とも呼ばれています。

● その他には ビオチンは皮膚の真皮にある基底細胞の下の毛細血管を太く拡げて血流を上げる
  ことが確認されており、基底細胞に十分な栄養補給と老廃物の排泄を行うとされています。
  お肌のターンオーバーを正常にする働きがあり昔から皮膚病改善に使われてきました。
  頭皮の調子を整える働きもあり、毛髪の発育機能 を 高める効果が期待できるビタミンでもあります。

● ビオチンは 体内で ガンマリノレン酸の生産を行い ガンマリノレン酸が炎症抑制のプロスタグランジン
  作っていることから ビオチンは 炎症体質を改善する ビタミン成分に 分類されます。
  ガンマリノレン酸は 食事からは ほとんど摂取することができず 体内において使われる
  ガンマリノレン酸は ほぼ全量を ビオチンリノール酸から 作り出しています。

● また、チリや ダニ 花粉をはじめとしたアレルギー物質が体内に侵入すると、ある特殊な細胞が刺激されて、
  アレルギー反応を引き起こす化学物質ヒスタミンが放出されます。 ヒスタミンには皮膚の炎症
  引き起こす特徴があります。 ビオチンは このヒスタミンの ともいえるヒスチジン体外へと排出して、
  アトピー性皮膚炎の原因となる 物質を減らす 働きがあります。

 ■ 7 ■ ビオチンが不足すると! 不足を起こす訳!・・・・・まとめ。

● ビタミンが 欠乏すると、いろいろな症状が出てきます。ビタミン不足による「とり目」 B1の「脚気」
  の「壊血病」 の「くる病」 などは たいていの人はご存知だと思います。
  では、ビタミン(ビオチン)については、どんなものでしょうか。

● 最近では、掌蹠膿疱症は ビオチンという ビタミンの欠乏により 代謝・免疫異常を生じ、
  多量に作られた IgA抗体 が 皮膚細胞に沈着する ことにより起こるという 研究があります。

● 現に、ビオチンが 欠乏すると 代謝障害が起こり、Tリンパ球 抑制細胞が 活性化しなくなり
  抗体作りに 歯止めがきかなくなってしまうのです。 その結果、過剰になった 抗体が
  皮膚や骨膜に 沈着して、この病気を 発生させてしまいます。 実際、 掌蹠膿疱症の患者の
  血中ビオチン濃度 を 測定すると、正常の人に比べて 著しく 低下している事が わかっています。



◆ ビオチンが不足すると現れる症状 ◆

▼ 糖質のリサイクルや脂肪酸の合成、アミノ酸の代謝が滞るため、  血液中に有機酸が 蓄積されてきます。
▼ エネルギー代謝・免疫機能・コラーゲンの 合成が低下します。
*  血糖値が上昇し 糖尿病の悪化や 発症と 関連が強くなります。
* 肝臓癌 (肝硬変を伴う)病患
* 掌蹠膿疱症・ 掌蹠膿疱症性骨関節炎・ アトピー性皮膚炎などが 起きやすくなります。
* 目の周り、額、頬、鼻や口の周囲、手足の外側に皮疹とか、円形脱毛症を伴います。
* アミノ酸代謝が滞ると、毛髪などにも影響がでて、 抜け毛・薄毛・脱毛や白髪といった症状がでてきます。
* また皮膚のトラブル 脂漏性湿疹、皮膚炎や 結膜炎の 症状がでてきます。
* 筋肉痛、疲労感・運動失調・有機酸尿といった 症状がでてきます。
* いらいら・落ち込み・無気力・幻覚・麻痺・不眠・うつ病など精神的な トラブルを起こしやすくなります。
* 肥満・食欲不振・舌炎・知覚過敏・味覚異常が 起きることもあります。
* 乳児でビオチン欠乏症になる 可能性があります。
* 妊娠中の女性も 一時的にビオチンが 不足することがあり、 胎児に異常が 起きやすくなります。

● 動物実験で、妊娠中ビオチン欠乏状態に陥った母体の胎児に、高い確率で( 100% ? )奇形
  誘発されることが 報告されています。その主なものとしては、口蓋裂 小顎症 短肢症などがあります。
  これらの研究は国内のビオチン研究における詳細なメカニズム等に関してはほとんど明らかにされていません。
● アメリカでの調査では善玉菌によるビオチンの体内生産不足によってアトピー(掌蹠膿胞症も同様です)
  になってしまう方がアトピー発症者全体の 50%いるそうです。

● 例えば 乳幼児の アトピー性皮膚炎ですが、乳幼児は ビオチンの産生 や 吸収が ひくいので、ビオチンが
  不足しやすい状態に あります。 たんぱく質の 合成や 免疫機能などが 低下するため、
  皮膚形成がそこなわれて、その結果アトピー性皮膚炎が発症するのでは と いわれています。 現に
  アトピー性皮膚炎の乳児にビオチンを投与したところ、症状が改善する場合があるといった報告もでています。

● 最近、腸内細菌が活発でない乳児期のビオチン欠乏が指摘されているそうで、アメリカの小児科学会では
  粉ミルク利用乳児のビオチンの1日の推奨摂取量を 10〜15μgとしていてます。 世界的にビオチンが重視
  されている傾向の中、日本ではまだ食品添加物として認められていないため、粉ミルクの中にもビオチンが
  含まれていません。これが日本の乳児のアトピー性皮膚炎が多い理由なのではといった見方もでています。

● ミルクアレルギーなどで母乳や粉ミルクを使用できず、治療用特殊ミルクを飲んでいると、赤ちゃんに
  おむつかぶれなどの肌トラブルが起きえます。その際もビオチンを投与することにより症状が軽減します。

● ビオチンは、 腸内細菌によって合成されるので、小腸から大腸に至るまで広い範囲で吸収されます。
  また食品に広く含まれており、大豆にも豊富に含まれ、卵黄中にアビディンと結合して存在します。
  このため現実には、欠乏症というのは ほとんど見られません。 しかし生卵を好んで摂取したり、
  長期間にわたって抗生物質を 摂取している場合は、胃や腸の中でビオチンの吸収を阻害します。

● 私達の腸内には 100兆個、300種類以上の 細菌が定着していて、ビタミンB1をはじめ、いろいろな
  ビタミンを作っています。ビオチンも作っています。 そして、それを腸から吸収して利用しています。
  しかし、ビオチンは多くの食物に含まれていますが、蛋白質と結合した形になっているので、
  腸からは吸収されません。 腸内細菌が作ったビオチンは、蛋白質と結合していない遊離型なので
  これだけが 吸収されて利用されます。



◆ ビオチン欠乏 の原因と理由 ◆

▼ 腸内でビオチンが作られる過程 あるいは体内に吸収される過程に 問題があると ビオチン欠乏が起きます。
* 腸内細菌 善玉菌によるビオチンの体内生産不足と悪玉菌の増殖
* インスリン依存型糖尿病患者や 膵臓疾患 肝臓癌 (肝硬変を伴う)病患
* 長い間 下痢が続いているなど、腸が弱っているとき
* 手術で腸の大部分を取り除いた場合
* 長期間、抗生物質を服用しているとき
* てんかんの薬を飲んでいる場合
* 長期間輸血だけで生きているような場合
* 食生活が乱れているとき ( 極端な偏食・脂っこい食生活・アルコール、コーヒーの多飲 ・ タバコ )
* 生卵白のとりすぎ などの場合
* ビオチニダーゼ欠損 ( 先天性代謝異常 )

▼ 妊娠中の女性も 一時的にビオチンが不足することがあり、 胎児に異常が起きやすくなります。
* 乳幼児は ビオチンの産生 や 吸収が ひくいので、ビオチンが  不足しやすい状態に あります。
* 母親の腸内細菌の構成が 悪玉菌優勢で 善玉菌劣勢の場合 ( 遺伝や体質ではない )

▼ ビオチン代謝異常症として、常染色体性劣性遺伝性疾患である @Aが 知られています。
@ ホロカルボキシラーゼ(HSC)合成酵素欠損症と
A ビオチニダーゼ欠損症

 @の HSC合成酵素欠損症は、新生児期から幼児期までに発症し、複数のカルボキシラーゼ活性の低下により
  いろいろな症状を呈します。新生児期の発症では、呼吸障害、代謝性アシドーシスなどがみられます。
 Aの ビオチニダーゼ欠損症は、生後1週間から2歳までに発症し、痙攣、脱毛、皮膚炎、有機酸尿が
  みられます。
 ◇ これらの症状は、大量のビオチンを投与するとすみやかに改善することが知られています。

 ■ 8 ■ ビオチンが多く含まれる食材 と ビオチンの1日に必要な摂取量

● ビオチンの 1日に 必要な 摂取量 は
  成人男性 30μg 成人女性 30μg 中高生 22〜26μg 小学生 14〜18μg  幼児 5〜10μg です。
  授乳婦は プラス 5μg となっています。 許容上限 摂取量は ありません。 (第6次改定日本人の栄養所要量)。

● 食品のビオチン含有量は 科学技術庁資源調査会編には 一部のデータ しかありません。
  国内で未だ知名度の低いビオチンは、未だ日本食品成分表に掲載されていません。
  ただし、ビオチンは、栄養機能食品として表示許可されています。
  ビオチンが多く含まれる食材を提示します。  レバー ( 鶏、牛、豚 : 多含 100g中 0.03mg <30μg> )
  卵 ( 卵黄は多含 ・但し、生卵白はビオチン吸収を阻害します。 結果、生卵は 阻害食品となります。)
  魚介類 ( いわし、にしん、牡蠣 )  豆類 ( 大豆、きな粉、ピーナッツ )
  野菜類 ( たまねぎ、カリフラワー、緑黄色野菜 )  果実類 ( なし、バナナ )
  キノコ類 ( マッシュルーム )  玄米、   ギンナン、クルミ



● 酸やアルカリには 不安定ですが、50℃以下の熱には強いので、通常の調理では
  特に注意する必要はありません。 古い油を使った料理を食すことが多い人、
  アルコール、コーヒーを多飲する人、極端な偏食の人などは 意識して摂取しましょう。
  ビオチンを多量に摂取しても、速やかに尿中に排泄されるので、過剰症はみられません。

● 卵白の取りすぎには注意
  生の卵白に含まれる アビジンという 糖タンパク質は、胃や腸内でビオチンと結合して
  ビオチン-アビジン結合体高分子の物質となるため 腸管での ビオチンの吸収が妨げられる
  といった 弊害があり、これを 卵白障害といいます。 卵黄中にも アビジンと 結合して存在しています。
  このため大量に摂取すると ビオチン不足に 陥る可能性があります。

● 例えば動物実験で ねずみに大量の卵白を 与え続けたところ、脱毛や皮膚炎 といった 症状がでてきました。
  人間でも 毎日卵を大量に摂りつづけていると、生の卵白に 含まれるアビジンが、胃のなかで
  ビオチンと 結合してしまい、ビオチンの吸収を 阻害して、同様の症状が 出て来ます。
  ただし アビジンは 火を通すことで、形が変化して ビオチンとの結合性が 薄れてしまうため、
  加熱調理することで ビオチンへの影響を 抑えることが出来ます。
  例えば、卵焼き、目玉焼きなど 加熱すると、卵白内の アビジンは破壊されます。

● 水溶性ビタミンは 体内に貯蔵で出来ないので、絶えず 補充していないと 色々な 欠乏症状を 起こします。
  しかし、ビオチンも水溶性ビタミンの一つで、同様ですが、内臓や大豆や、多くの食品に含まれており、
  また、わたし達の腸内にいる 細菌 ( 腸内細菌 ) に よって 作られているため、
  吸収に関しても 小腸から大腸に 至るまで広い範囲で 吸収される はずと してきました。
  このため、現実には、欠乏症というのは これまで ほとんど 起こらないと 考えられてきました。 ところが ・・・?

 ■ 9 ■ 本当は ビオチンが 吸収され難い 最重要の 微妙な 未開発の ビタミン でした!

◆ メカニズム (1)  ◆ 食品中から 体内に ビオチンを 吸収する 場合 ◆

● 食品中に含まれているビオチンは 蛋白質と結合した状態(結合型)の非遊離型 ビオチン として
  高分子の物質で、 ビオチン-アビジン 結合体 として、存在しているので、
  そのままでは 大きすぎて 腸からは 吸収 出来得ません。

● ビオチニダーゼという 酵素によって 蛋白質との結合が 切り離され、遊離型のビオチンに 転換されて、
  適度な大きさとなり、はじめて 腸から 吸収されるようになるのです。

● インスリンと 同様に ビオチニダーゼ膵臓から 分泌され、食物中の 非遊離型ビオチンから
  ビオチンを 遊離 し、  腸の能動輸送によって 消化管から吸収されます。  血液中に移行した
  ビオチンは、 今度は、輸送タンパク質でもある ビオチニダーゼと結合し、細胞内に取り込まれます。
  細胞内で 再び 遊離した ビオチンは、4種類の カルボキシラーゼの 補酵素として 働きます。

● <参考> 膵臓(すい臓)には 球状に小さな 細胞の集塊が 無数に 島の様に散らばっています。
          これらを ランゲルハンス島と呼び、1個1個が 微小な内分泌腺で、ホルモンを 血液中に
   分泌する 20万から200万個もある 内分泌細胞なのです。 A細胞(α細胞) B細胞(β細胞) D細胞(δ細胞)
   などに分けられ、A細胞はグルカゴン(血糖を上昇させる働き) B細胞はインスリン(血糖を低下させる働き)
   D細胞は ソマトスタチンを 分泌します。 各々の機能ホルモンを 分泌する細胞です。

● <参考> 外分泌部 ( ランゲルハンス島でない部分 )に、 膵液(すい液)を 分泌する部分があります。
          膵液は トリプシン アミラーゼ リパーゼなどの消化酵素を含んでいます。

◇ 掌蹠膿庖症、乾癬、アトピー性皮膚炎の人では ビオチニダーゼの活性が 著しく低下しているので、
  たとえ ビオチンを多く含んでいる 食品をたくさん 摂ったとしても、 ビオチンが 遊離型に転換されない為に
  ほとんど吸収されないで、排泄されてしまいます。

◇ 尚、インスリン依存型糖尿病患者や 膵臓疾患 肝臓癌 (肝硬変を伴う)病患の方は
  ビオチニターゼ分泌にも支障を来たしているはずです。



◆ メカニズム (2)  ◆ 腸内細菌によって作られる ビオチン を 吸収する 場合 ◆

● 通常、腸内細菌によって作られるビオチンは、蛋白質と結合していない遊離型なので
  直接 腸管に 吸収されて利用 されます。 このビオチンが 作られたり、吸収されたりする過程に
  障害があると、ビオチン欠乏を 生じ、健康に 重大な影響を 及ぼすことになります。

● ビオチンだけの摂取を続けると ビオチンを食べてしまう 悪玉菌が増えるため アシドフィルス菌
  その他の 善玉菌を 一緒に摂取して 悪玉菌の増加を 抑制する方法が 多く採られています。

● 一般的に 善玉菌の代表の ビフィズス菌は 乳酸菌として 乳酸を分泌し 腸内を健康に保つ 働きがある
  とだけしか、思っていませんでしたか? ビオチン生産から見ると、常識が変わります。

● ビフィズス菌には亜種を含めると30種類以上の菌株がいます。 ところが、菌株はそれぞれの機能があり
  ビフィズス菌の全種類が ビオチンを生産する訳ではないのです。菌株の中には ビオチンを 食べてしまったり
  大腸ガンを 誘発する物質を出す 悪玉の菌株が いるのです。それなのに、未研究の為か、日本とフランス
  だけは ビフィズス菌を 全面的な 善玉菌 として 扱っかたままです。

● 幸いな事に、最近の 日本のビフィズス菌関連商品には 悪玉ビフィズス菌は ほとんど 使われていません。
  今では 業界での ビフィズス菌の研究が 進んでおり、問題のある菌種は 使われなくなってきています。

● 自分の腸内でビオチンを必要量 産生する為の 対処療法として、まず 悪玉ビフィズス菌を 駆逐する目標で、
  ビオチンと共にアシドフィルス菌 を摂取します。 さらに この菌を 増殖させる為、りんごペクチン 食物繊維
  ビタミンCを 支援 摂取します。 その後は ビフィズス菌だけが増えてしまう食生活をかえて
  様々な善玉菌のバランスを 考えた食生活を お薦め致します。

当店の「ビオチン」と「アシドフィルス菌」配合のお勧め商品→「BION3(バイオン3)」です。


◇ 掌蹠膿庖症 アレルギーの方の便を調べてみると 腸内の悪玉菌が 非常に多く含まれ為に、劣勢の善玉菌は
  必要量のビオチンさえも作ることが出来ません。 たとえ作ったとしてもすぐ悪玉菌や悪玉ビフィズス菌によって
  壊されたり、食べられたりしてしまいます。悪玉菌の繁殖や活動を抑え込む薬を服用することも必要です。



◆ メカニズム (3)  ◆ サプリメントで、直接 遊離 ビオチン を 吸収する 場合 ◆

● ビオチン欠乏症による あらゆる疾患には、まず、サプリメント投与から 始める事が、最善です。
  以下に、詳しくご説明致します。



● メカニズム (1)(2)(3) を良くご理解頂き各人お一人〃体質や発症原因を追究される事で、
  効率よく 改善が可能になると思います。

 ■ 10 ■ ビオチンを 効率良く 摂取するには !・・・・・総論

● ビオチンは 食品中に含まれているとはいえ、その量は少なく、多量に含まれていると いわれている 卵黄や
  豚のレバーなどの濃度でさえ、他の水溶性ビタミン ( 例えばビタミンB1やビタミンC )の濃度に比べると、
  はるかに低いのです。 ビオチン欠乏が 原因となって 起こる病気は食事だけで治すことは 不可能です。

● 掌蹠膿庖症、乾癬、アトピー性皮膚炎の人では メカニズム (1)(2) が働かず、ビオチン欠乏が著しく、
  病気を治すには、多量のビオチンを サプリメント等で、長期間 投与の一手 しかありません。

● 合衆国 食品医薬品局(FDA)や 大学 各種研究機関での研究は 日本の研究の 20年は進んでいると
  言われています。 アメリカでは サプリメントによる アトピーや 掌せき膿胞症(掌蹠膿胞症)などの
  アレルギー改善の 実験が 非常にたくさん 行われています。
  ビオチンの不足によるアレルギーの発症が一番高く 全体の50%前後との結果も出ています。

● それでも 生体内でのビオチンの 生理機能は、まだ不明な事が多く、解明途中といえます。
  ビオチン・ビオチニダーゼは吸収、運搬、保持と重要な働きをしていて、肝臓および腎臓での
  生理作用にも重要であるとか、DNA修復機能があるとか、補酵素としての役目が全身に
  及んでいる事等が 解かりつつあります。

● 日本国と米国において 医薬品指定されているモノはありません。 すべて食品という分類になります。
  ご使用者がそれぞれのアレルギーを発症する 原因を追究し その原因に合ったサプリメントを選ぶことで
  効率よくアレルギーの改善が可能になります。

● ビオチンは遊離型・非遊離型など以外にも 光学異性体によるわけ方があり、サプリメントは
  光学異性体としても 有効なタイプのサプリメントなのです

● また、天然に存在するビオチンはD型です。腸内細菌によって産生されるのは、L型です。
  アメリカでは D型・L型共 生産販売しています。日本で生産できるのはD型だけのせいか?
  L型は 不活性で無効としていますが、そんなはずはありません。

● 葉酸は ビオチン と同じくビタミンB類の 水溶性ビタミンです。細胞の増殖に 必要な DNAとRNAの合成を
  サポートします。 また、他のビタミンB類の働きを 協調する特徴があります。 普段、野菜や果物から
  自然と摂取していますが、近年の食生活から 不足ぎみの方が多いようです。
  FDA ( 米国食品・医薬局 ) では、 各サプリメントメーカーになるべく葉酸を 含むよう薦めています。

● ビタミンCパントテン酸は 副腎を強化して アレルギー抑制ホルモンの分泌を良くしてくれます。
  このサプリメントと一緒にお摂りください。 マルチビタミン・ミネラルや抗酸化カクテル などの
  サプリメントも良いようです。

● 作られてしまった ヒスタミンを 無毒化して 末梢神経から 脳にかゆみの情報が 伝わらないようにする
  アスタキサンチンヒスタミンブレンドなどの サプリメントも 併用すると より効果的です。

● アレルギーを改善するには ビオチンが 体内に吸収されて作られる必須脂肪酸のガンマリノレン酸
  摂取して 消炎系のプロスタグランジンを作り出してあげれば良いのですが このガンマリノレン酸は
  日常的な食品から摂取できる栄養素ではありません。

● ビオチンが腸から吸収されると使われる必須脂肪酸とは  月見草オイル(ガンマリノレン酸)
  亜麻仁オイル(アルファリノレン酸)
などのことです。

● そこで 魚から摂取できる EPAやサラダ油である リノール酸などを
  ビオチンを使って変換して ガンマリノレン酸を作り 消炎系のプロスタグランジンを作り出します。

● 悪いビフィズス菌を駆逐する為の対症療法として、 アシドフィルス菌を摂取し 腸内でアシドフィルス菌を
  更に増やすには、 食物繊維りんごペクチンなどを摂取します。 また ビタミンC
  腸内細菌を増やす働きがありますので 併用してみるのも よろしいかと思います

● アトピーには大きく分けると’5つの原因’があると言われています。
 @ 腸内の善玉菌バランスの乱れによる ビオチンの不足
 A ビオチンを使って脂肪酸から消炎系のプロスタグランジンが作れない
 B 免疫系の異常により 活性酸素が大量発生し それを処理できない
 C たんぱく質を消化する消化液の分泌が悪く 未消化のまま吸収される
 D 亜鉛などの栄養素の不足により細胞分裂が鈍くなる

● アレルギーを発症する原因は 個人個人で 違っていますが’5つの原因’を1つ1つ解決していけば
  必ず あなたのアレルギーの原因も解決するはずです。  1つの原因で解決するヒト。  複数の原因が
  重複しているヒト。 様々なパターンが考えられますが まずは@から 順番に試されるのが良いと思います。
  ( Dは栄養補給ですので @〜Cと併用することをお勧めします。 )
  通常 アレルギーの実験期間は6〜12ヶ月といわれていますので できれば 長期での摂取をご計画下さい。

  ※当店の「ビオチン」と「亜鉛」・「アシドフィルス菌」配合のお勧め商品→「BION3(バイオン3)です