子どもの急病と事故



・ 急に熱が出たとき

身体は寝具であたためる。頭寒足熱が原則です。
高熱のときは冷たいタオルや氷枕で頭を冷やします。
ただし乳児の場合、氷枕は冷やしすぎるおそれがあるので注意しましょう。発熱すると身体の水分が不足しがちです。ほしがるようなら、ジュース・番茶など水分を与えましょう。
子供用の解熱剤を飲ませても熱が下がらないときや、それ以外のおかしい症状があれば、、すぐ病院で診てもらいましょう。
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・ ひきつけを起こしたら

熱があれば氷枕やアイスノンなどで充分に頭部を冷やします。
わきの下やそけい部を冷やすと効果的です。顔は横に向かせた方が無難です。病院で診てもらうまでは、落ちついて行動し、あわてて子どもをゆすったり、大声をあげたりしてはいけません。
騒音・直射光線など外部の刺激はできるだけ避け、静かに寝かせましょう。
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・ 嘔吐するとき

素早くうつ伏せにさせ、一方の手で背中をなで上げたり軽く叩いたりして、吐くだけ吐かせ、おさまったらうがいをさせます。
うがいのできない乳幼児は清潔なガーゼで口の中を拭いてあげます。吐物が気道をふさがないように、顔を横に向かせます。
発熱・頭痛・腹痛・その他の症状があれば、病院に診てもらいましょう。単なる食べ過ぎや軽いカゼ程度なら、安静にさせて、様子を見てからでもかまいません。
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・ 腹痛を訴えたら

痛みが激しいときは、至急病院で診てもらいましょう。
子供は、排便痛も多いので、トイレに行かせてみます。浣腸してみるのもよいでしょう。
下痢・発熱・頭痛などをともなう場合、病院で手当てを受けます。とくに、便に粘液や血液が混じる場合は、早く病院で診てもらいましょう。
悪いものを食べたり、飲んだりしたとき以外は、下剤を使用しない方が良いでしょう。胃痛・腹痛の薬なども原因がはっきりしない場合は、避けたほうがよいでしょう。
乳幼児で波状的に激しい腹痛を訴え、嘔吐する場合は、腸重積・腸ねんてんなどの疑いもあります。

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・ 鼻血

のどに流れた血は、のみ込ませず、口から吐き出させるようにします。
座って頭をやや前に傾け、清潔な脱脂綿を鼻孔から深めに押し込んで、鼻翼をつまんで圧迫します。うなじを強く叩いたり、鼻汁を強くかませたりしてはいけません。出血量が多い場合には、病院の診察を受けましょう。
これといった原因もなく、たびたび鼻血を出す時は、耳鼻科・小児科の診察を受けましょう。
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・ 異物をのんだとき

口を開かせて、異物が見える段階ならハシかピンセットでとり出すようにしましょう。
これができないときは、胸腹部を下に、片方の手の指で舌を押え、反対の手で背中を叩いて吐き出させてみます。
食道から胃に異物をのみ込んだ場合は便といっしょに出てくるので無理に吐き出させる必要はありません。ただし、尖ったもので食道や胃・腸の粘膜に突き刺さるおそれのある場合は、無事に排泄されるまで、レントゲン検査などによる監視が必要となります。
異物が気道に入った場合は、激しく込み苦しがるし、化学物質を飲み込んだ場合も、大至急救急車を呼び、病院に運びましょう。
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・ すりきず

軽いものは、消毒液などで消毒するだけでかまいません。
抗生物質軟膏などは、きずが化膿した場合に用いるもので、新しい傷には適当ではありません。
出血量がやや多いときには、消毒液・清潔なガーゼを当て、ばんそう膏で止めるか、軽い包帯をします。
きず口が汚れている場合は、きれいな水で洗い流し、水分を拭きとってから処置します。
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・ きりきず

出血量が多いときは止血が先です。手足など包帯の巻ける部分は、止血包帯で傷口を強く巻きます。
指先のきずは止血包帯とともに、根元の両わきを強く圧迫すると早く止血します。
胸部・腰部など圧迫包帯のしにくい個所は、傷口にガーゼ・その他清潔な布を当て、強く圧迫しましょう。
出血が止まったらアクリノール液で消毒し、ガーゼを当てて包帯します。
大きな傷は応急手当(止血)の一方、できるだけ早く外科医へ行ってください。


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・ うちみ(打撲)

脱臼や骨折がなければ、患部を安静にし、冷たいタオルなどで、冷湿布をし、湿布薬をはります。
傷があればその手当をした後、冷湿布をはります。
患部のはれがひき、痛みがなくなったら温湿布にかえると早く治ります。
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・ くじき(捻挫)

軽いものは患部の関節を、包帯あるいは副木で固定し、冷湿布をします。
患部のはれ、痛みがなくなったら、温湿布にかえ、入浴時などに関節の運動をはじめます。
自宅療法は軽症に限ります。ひどい場合は、専門の手当を受けましょう。
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・ 脱臼

患部を安静にし、至急医師・整骨院に整復してもらいます。
肩・ひじの脱臼ならその腕、手は三角巾で吊っていきましょう。
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・ 骨折

きずがあればその手当をし、副木で固定して早く専門医に行きます。
副木は折れた骨に隣接する、2つの関節にわたるだけの充分な長さが必要です。
副木は応急的には傘やステッキ・スキーのストック・週刊紙などあり合わせのものでもかまいません。
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・ やけど

手足の軽いやけどは、痛みがやわらぐまで充分に冷やします。水道水を直接流しかけてもいいです。
熱湯などで衣服の下をやけどした場合は、手早く脱がせます。脱がせにくいものは、衣服の上からでも水をかけて冷やしましょう。
重症、あるいは広範囲のやけどは、上記の応急手当を行いながら至急病院に運びます。








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